すいそうの観察日記 2冊目

演劇集団 宇宙水槽の日記

公演終了2週間。無事に終了! 即興公演

少し間が空いてしまいましたがみやこです。

まずは、12月公演のおさらいをいたしましょう!

 

4回目ブラックボックス

カリスマ的存在で国中からのファンレターをベッドにしていた超絶美形の女勇者のパーティは……

迫害されて住処を追われた雪男の親子は安住の地を探し、世界を笑いに変えたいがそのギャグは氷魔法芸人、人を殺したくない殺人鬼は包丁を持って彷徨い、魂を回収しようとする気弱な死神は仲間外れ、弱点を克服しようと十字架を手に持つ吸血鬼、過去に何が起きたかを知りたい未来人は実は雪男の息子。

f:id:cosmorium:20201225011304j:plain

 

初めてのブラックボックス回は、ブラックボックスにふさわしい無茶苦茶なパーティが、そんな個性豊かすぎるキャラクターたち団結する物語。最後の最後で雪男の息子が生き残り未来に願いを託す謎のエンディングを迎えました。

 

5回目

顔立ちの美しい筋トレを欠かせないプロテイン大好きな中山勇者君のパーティは……

いつも何かを食べているロボットは未知のテクノロジーで動いているし、爆弾魔はとりあえず爆発すればなんでもよし、寿命を引き換えに未来を見える老人の占い師は残りの寿命があとわずか、獣使いはきびだんごを改良し魔物も使役したい、人に色々教える頭の良いゴブリンの主食はヘドロ、魂を色で感じることができるエクソシストは頭が弱い。

 

f:id:cosmorium:20201225011353j:plain

客演の一言により主食がヘドロになったゴブリンや、赤と青の線が付加されたロボットなど、爆弾魔の爆弾があちらこちらに爆発した五回となりました。

 

6回目

小柄だったけど賢くて、力もあって、最強だったが頼られすぎてしがらみに縛られている勇者のパーティは……

けして逃げない女子プロレスラーはみんなの勇気を奮い立たせ、かつては王族騎士だったバーサーカーは死に場所を探し、PTA会長は一人娘のスカートの丈が気になる、陽気な剣士はお父さんを憧れて剣を振り、幼なじみの海賊は裏の道を進みながら勇者をサポートして叫ぶ「愛は暴力」。神の声を聞くことができる僧侶は物語の終わりを神様に問いかけた、

f:id:cosmorium:20201225011411j:plain

大千秋楽。想いのこもった最後の戦い。各々が仲間のことを想い、勇者を想い、そして一人で舞台に立つ様、むき身のまま一人で魔王に挑む姿は即興芝居らしくかっこいいものとなりましまた。こんな芝居をしたかった。やりたかったことができて満足です。

 

公演終了後2週間、発熱などが起きないか、ドキドキしながら過ごしていましたが、無事、本当に無事終了しました。

 

今回の公演では6回でしたが、練習リハーサルや通しなどなどをつづけているうちに、勇者の仲間たちは軽く百人は超える仲間たちが生まれました。

時を止めることができる幼い魔法使い、鍛えた筋肉は鉄のように固い格闘家、動物と心を通わせているか不安な動物使い、高いところが怖いドラゴンライダー、読んだ絵本を本当にする魔法使い、この先の未来を知っているが口にすることのできない予言者が予言したラグナロクパレード、稲を刈るのは村人、魔王と勇者の戦いを研究する歴史学者、邪神を復活させる巫女、死んでいる卵を温め続ける竜騎士、しりとりの精霊と契約を結んだ精霊使い、元四天王の一人殺戮の人形遣いパーティ全員が家族だったこともありました。盗賊の兄弟、子供思いのおかん、第百王子(捨て子)、ユーチューバーの残したスマートフォンには勇者との家族の思い出が残されたまま……

お客さんが見れたのはその奇跡の中の一つだけ、

たくさんの奇跡を、ずっと見続けることができた。

演出家として脚本家として客として、一番楽しめていたのは自分だったでしょう。

 

このコロナ禍の中、いかにお芝居が、密接で密室で密閉された場所だったかと嫌というほどわかったところです。

色々ありましたが、なんとか今年もお芝居が打ててよかったなと、公演が打つことができなかった他の団体の話を聞いて切に思ったところです。

 

来年はどうなるかわからないけど、足は止めません。

みなさん良いお年を!

そして来年は良い年であることを願って!!

また舞台上でお会いしましょう!

宮田晃志

f:id:cosmorium:20201225010447j:plain